視線の先まで、暮らしを設計する

今の時代、平屋を選ぶ理由は「効率」だけではありません。それは移ろいゆく山並みや庭の緑を、まるで一枚の絵画のように生活に取り込む贅沢。「階段がないから楽」という物理的な話の先にある、「視線が遠くまで抜け、心がすっと整う感覚」を大切にしたい、という想いから始まります。
「平屋は寒い」という不安について
「平屋は広いから、冬が寒そうで心配で……」
そうした声をいただくことがあります。とても自然な感覚だと思います。
ワンフロアで空間がつながる平屋は、つくり方次第で寒さが目立ちやすいのも事実です。ただ、構造がシンプルであるぶん、気密や断熱を丁寧に整えやすいという側面もあります。実際、条件がそろえば、2階建てよりも気密性能の数値が良くなるケースもあります。
信州の冬では、性能の差はそのまま体感の差になります。足元に伝わる無垢材の温もり、朝の冷え込みのやわらかさ。そうした感覚は、設備よりも、見えない部分の精度に左右されます。冬の朝、キッチンに立つのも億劫にならない。それが当たり前となる住まいを、丁寧につくっていきたいと考えています。
暮らし方と敷地条件を丁寧に読み解いた結果、平屋という構成が、この土地では理にかなうことがある。その順序を、私たちは大切にしています。もちろん「平屋にしたい」というご希望があれば、最初にしっかり伺います。そのうえで、日々の過ごし方や将来の変化、敷地の特性を一緒に整理しながら、無理のないかたちを探っていく。
平屋か、そうでないかは、最初から決める答えではなく、暮らしを考え続けた先に、自然と見えてくるものだと考えています。
時間が経ってから、価値に気づく住まい
子どもが家中を走り回る時期も、夫婦ふたりで静かに過ごす時間も。
暮らしが変わっても、居場所の序列をつくらず、そのときどきの過ごし方に合わせて空間の役割が自然に入れ替わっていく。あらかじめ大きく構えなくても、間取りの使い方を柔軟に受け入れられる。平屋は生活の変化に無理なく寄り添う住まいです。
先のことまで考える、という配慮(メンテナンス)
家は、建てて終わりではありません。人間が健康診断を受けるように、家も年月とともに、外壁を塗り替えたり、屋根を点検したりといった「お手入れ」が必要になります。平屋は構成が素直な分、そうした作業に手が届きやすく、結果として、維持にかかる負担を抑えやすい側面があります。
派手さはありませんが、30年後に「この家、手入れがしやすくて助かるな」「平屋にしておいたから、無理なく住み続けられるね」そんなふうにふとした瞬間に実感できる安心が、これからの時間を穏やかなものにしてくれるはずです。
ちょうどいい、を一緒に

広い土地が必要だったり、間取りに工夫がいったり、平屋には平屋の考えどころもあります。 だからこそ、飾らない言葉で、あなたの理想と少しの不安をお伝えください。
風景に馴染み、住むほどに愛着がわく。そんな「ちょうどいい」平屋を、一緒に育てていきたいと思います。
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