小山木材ロゴ

資料請求

blog

高性能住宅(FAS工法)
2025.07.07

要介護リスクと住まいの環境

要介護リスクと住まいの環境

健康寿命を左右する、湿度・カビ・暖房の話
高齢化が進む今、介護や医療の現場だけでなく、「住宅の環境づくり」もまた、要介護リスクの抑制に大きく関わるテーマとなってきました。近年の研究では、住まいの温度や湿度、空気の質といった「室内環境」が、健康状態や要介護度に影響する可能性が示されつつあります。

冬の乾燥が引き起こすリスク

寒さだけでなく、冬の室内は湿度も下がりがちです。とくに高齢者にとっては、乾燥によって感染リスクや体調の悪化が生じやすくなります。

ある研究では、老人ホームにおいて「室温」と要介護度には関連が見られなかった一方、「湿度の低下」が要介護度の進行と関係していたという報告も。乾燥した空気は、喉や気道の粘膜を弱らせ、体内に入ったウイルスや菌を排出する繊毛の働きを鈍らせます。その結果、インフルエンザや肺炎などを引き起こし、要介護状態が進むリスクを高めてしまうのです。

この「湿度と要介護度」の関連性は、世界的にも注目されはじめており、今後さらに研究が進むと考えられています。

湿度の上げすぎによるカビのリスク

一方で、湿度を上げすぎれば今度は「カビ」の問題が発生します。
沖縄県がかつて「長寿県」と呼ばれていたことは有名ですが、現在では特に男性の平均寿命が他県に追い抜かれています。その背景には、食生活や運動習慣の変化に加え、住宅の構造変化と高湿度によるカビの増加も影響していると考えられています。

沖縄の伝統的な住宅は、フクギ並木に囲まれた木造平屋が主流でしたが、近年では9割以上がコンクリート造となり、通風不足やカビの発生が深刻化。
実際に那覇市の高級ホテルで、天井やエアコンに黒カビが大量に発生していたという報告もあります。
黒カビは見た目だけでなく、呼吸器系や免疫機能に悪影響を及ぼすことが分かっており、住まいの“空気の質”は、今や健康維持のための一次予防といえるでしょう。

暖房の選び方にも注意を

冬場に注意したいのが「暖房機器の選び方」です。とくに高気密住宅において、開放型の石油ストーブは、空気中に有害なガスや粉じんを放出し、カビや結露を誘発するリスクが高まります。
「価格が安いから」と選ばれることも多いのですが、健康被害や寿命への影響を考えれば、決して“安い選択”とは言えません。

私たちが推奨するのは、「空気を汚さず、湿度管理とも両立できる」暖房計画です。設計段階から空気の流れや断熱性能、調湿材の活用などを含めて考えることが、快適性と健康の両立につながります。

健康的な暮らしを支える住宅へ

「ファース工法」説明イラスト(夏冬)
空気の質や温湿度は、「快適性」だけの話ではなく、「健康寿命」と直結する問題です。とくに高齢者やお子さま、持病をお持ちの方にとっては、日々の体調を大きく左右する要因でもあります。

私たち小山木材が採用している「ファース工法の家」は、高断熱・高気密・計画換気によって、温度・湿度のバランスをしっかり整え、暮らす人の健康を守る住まいです。実際に住まわれてから、「冬でも家の中が乾燥しすぎない」「風邪を引きにくくなった」といったお声をいただくことも少なくありません。

健康的な住まいづくりは、住宅業界からできる“医療への貢献”とも言えるもの。これからの家づくりには、「快適さ+健康」という視点を、もっと当たり前にしていく時代だと感じています。

私たち小山木材では、温熱環境・空気の質・湿度バランスまで丁寧に整え、ご家族の健康と快適さを両立する住まいづくりを行っています。

実際の施工事例はこちら
健康的な暮らしを支える住まいの事例を見る

住まいと健康について気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。

関連記事